米朝首脳会談「中止」の衝撃(3)北朝鮮を「強硬姿勢」に変えた中国

平井久志
執筆者:平井久志 2018年5月25日
5月の大連での金正恩・習近平会談が大きな影響を与えたか[KCNA VIA KNS](C)AFP=時事

 

 米朝間で最も尖鋭的な意見の違いは、非核化をめぐる「入口論」と「出口論」の対立だ。

非核化の「入口論」と「出口論」

 北朝鮮が非難したジョン・ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)の「リビア方式」とは、北朝鮮がまず完全に核を放棄し、それが検証された後に補償があるという方法だ。ここでは、非核化はすべての交渉の「入口」にある。

 一方、北朝鮮が主張しているのは「段階的、同時的措置」だ。これは、非核化は段階的に進め、それぞれの段階において、米国が「軍事的脅威の解消」や「体制の安全の保証」に関する対応を取り、その先に「非核化」があるというものだ。ここでは「非核化」は、「出口」に位置する。

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執筆者プロフィール
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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