国際論壇レビュー
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米中が問う安倍首相の「歴史問題対応力」

会田弘継

 米カリフォルニア州パームスプリングス近郊の保養施設「サニーランズ」で2日間にわたって行なわれたオバマ米大統領と習近平・中国国家主席の初の首脳会談は、消えかけていた「G2論」を世界に思い起こさせた。米中(G2)が世界運営を取り仕切るという考え方だ。会談で「新しいかたちの大国関係」を求めた習近平に対し、オバマも同意しているから、そんな懸念を日本が抱くのも無理はない。

 6月12日付『ニューヨーク・タイムズ』への米外交専門誌『フォーリン・ポリシー』副編集長アイザック・ストーン・フィッシュの寄稿は、その辺の日本の不安をのぞき見る米側の視点という、面白いアングルを提供する【Realpolitik and Spinning the U.S.-China Summit, The New York Times, June 12

 フィッシュは言う。安倍首相の 2月の訪米では首脳会談はランチだけの接待に終わったのに対し、習近平が2日間にわたりくつろいだスタイルと会談をオバマと行なったことに日本は「嫉妬」を感じていると、中国メディアは報じた。テレビでは高名な解説者が、米中は尖閣問題で「秘密合意」を結んだのではと日本は心配していると述べた。ウェブではさらに「日本はアメリカに裏切られたと心配している」とも報じられた。

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執筆者プロフィール
会田弘継
会田弘継 青山学院大学地球社会共生学部教授、共同通信客員論説委員。1951年生れ。東京外国語大学英米科卒。共同通信ジュネーブ支局長、ワシントン支局長、論説委員長などを歴任。2015年4月より現職。著書に本誌連載をまとめた『追跡・アメリカの思想家たち』(新潮選書)、『戦争を始めるのは誰か』(講談社現代新書)、訳書にフランシス・フクヤマ『アメリカの終わり』(講談社)などがある。
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