国際論壇レビュー

米中が問う安倍首相の「歴史問題対応力」

 米カリフォルニア州パームスプリングス近郊の保養施設「サニーランズ」で2日間にわたって行なわれたオバマ米大統領と習近平・中国国家主席の初の首脳会談は、消えかけていた「G2論」を世界に思い起こさせた。米中(G2)が世界運営を取り仕切るという考え方だ。会談で「新しいかたちの大国関係」を求めた習近平に対し、オバマも同意しているから、そんな懸念を日本が抱くのも無理はない。

 6月12日付『ニューヨーク・タイムズ』への米外交専門誌『フォーリン・ポリシー』副編集長アイザック・ストーン・フィッシュの寄稿は、その辺の日本の不安をのぞき見る米側の視点という、面白いアングルを提供する【Realpolitik and Spinning the U.S.-China Summit, The New York Times, June 12

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執筆者プロフィール
会田弘継(あいだひろつぐ) 関西大学客員教授、ジャーナリスト。1951年生まれ。東京外語大英米語科卒。共同通信ジュネーブ支局長、ワシントン支局長、論説委員長などを務め、現在は共同通信客員論税委員、関西大学客員教授。近著に『世界の知性が語る「特別な日本』』 (新潮新書)『破綻するアメリカ』(岩波現代全書)、『トランプ現象とアメリカ保守思想』(左右社)、『増補改訂版 追跡・アメリカの思想家たち』(中公文庫)など。訳書にフランシス・フクヤマ著『政治の衰退』(講談社)など。
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