パナソニックはなぜ「プラズマ」に失敗したのか?

執筆者:新田賢吾 2013年10月22日
カテゴリ: 経済・ビジネス
 世界最大の3Dプラズマテレビも発売したが…… (C)時事
世界最大の3Dプラズマテレビも発売したが…… (C)時事

「昭和の3大馬鹿査定」という言葉がある。政府が昭和の時代に行なった役に立たない巨額投資を指すもので、様々なバージョンがあるが、「戦艦大和、青函トンネル、伊勢湾干拓」が最もよく挙げられる。旧大蔵省の田谷廣明主計官(当時)が整備新幹線への予算付けを求める自民党議員に「これを認めれば3大馬鹿査定と同じになる」と語ったのが元祖といわれる。

 これにならって、民間企業が平成の時代に行なった失敗投資を3件挙げれば間違いなく入るのが、パナソニックのプラズマテレビへの投資だろう。「平成の3大馬鹿投資」である。パナソニックは大阪府茨木市と兵庫県尼崎市の2カ所に、建屋数で言えば延べ5工場を建設した。最直近の投資となった尼崎第3工場には2800億円 を投じており、総額では、プラズマテレビの生産体制構築に6000億円以上を費やした。すでに5工場のうち稼働しているのは尼崎第2工場のみとなっており、最新鋭の第3工場は生産開始からわずか1年半で操業停止に追い込まれている。

 

「中興の祖」の決断

 まさに「壮大な失敗」としか言いようがないだろう。失敗の要因はいくつもあるだろうが、最も重大な要因は「薄型テレビの技術の方向性を見誤った」ことである。

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