危うさ漂う日本企業の「海外M&A」ブーム

執筆者:新田賢吾 2014年3月12日
エリア: 北米 日本
 サントリーのビーム社買収にも大きなリスクが…… (C)AFP=時事
サントリーのビーム社買収にも大きなリスクが…… (C)AFP=時事

 2014年3月期決算では、上場日本企業の6社に1社が過去最高益になる見通しだ。コスト削減やアジア展開など様々な企業努力の成果であり、日本企業で、運転資金を除いても巨額の現預金を持っている“キャッシュリッチ企業”は増加している。そうした資金の使い道として、この3、4年、目立って拡大したのは、企業買収とりわけ海外企業のM&Aである。円高が修正された後もその勢いは止まっていない。

「ジムビーム」と言えば、バーボンの著名ブランドのひとつで、日本でもかなり名前が通っている。とは言え、バーボン自体は日本のなかではウイスキーのマイナーな分野にすぎず、本場のスコッチはもちろん、最近、世界でも評価が急上昇している日本産ウイスキーほどには飲まれているわけではない。

 そのジムビームを生産、販売している米ビーム社をサントリーが今年1月、買収した。160億ドル(1兆6500億円)という、日本企業の海外M&Aでは最大級の案件だ。佐治信忠会長兼社長は「世界に出て行くためにはこれしかない」と買収の狙いを説明している 。

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