エボラ出血熱の感染拡大が止まらない。感染者は5000人を超え、死亡者は2000人を優に上回っている。WHO(世界保健機構)のマーガレット・チャン事務局長は「あと500人の医者と1000人のヘルスワーカーが必要だ」といっている。中国はエボラ対策用にすでに2億元の医療資材を提供、キューバは医療要員165人の派遣を決め、ゲイツ財団は5000万ドルの支援、オバマ米大統領も5億ドルの援助と米軍3000人の投入を発表した。また、中国人民解放軍の研究機関がエボラ出血熱用薬剤の開発に5年前から取り組んでいたことも発表された。体液に接触しなければ感染しないエボラ出血熱の犠牲者は、治療にあたった医療従事者に集中している。勝負は、医療技術者の動員と医療体制の整備にかかっているということだ。

 一方で、今回の感染地である西アフリカ諸国で鉱山開発にあたっている企業、おもに資源ジュニア(鉱種を特定してリスキーな探鉱・採掘に従事するメジャー以外の企業)の株価がかなりの勢いで下がっている。そのうちの1つ、シエラレオネで鉄鉱石プロジェクトを進めているアフリカン・ミネラルズが、先週金曜9月19日に、輸出拡大と販売価格の引き上げを軸とした経営再建計画を発表した。やはりギニアで鉄鉱石プロジェクトをもつベルゾーン・マイニングには、中国・アンゴラの合弁企業である中国ソナンゴル・インターナショナルが400万ドルのつなぎ融資を入れた。

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執筆者プロフィール
平野克己
平野克己 1956年生れ。早稲田大学政治経済学部卒、同大学院経済研究科修了。スーダンで地域研究を開始し、外務省専門調査員(在ジンバブエ大使館)、笹川平和財団プログラムオフィサーを経てアジア経済研究所に入所。在ヨハネスブルク海外調査員(ウィットウォータースランド大学客員研究員)、JETRO(日本貿易振興機構)ヨハネスブルクセンター所長、地域研究センター長などを経て、2015年から理事。『経済大陸アフリカ:資源、食糧問題から開発政策まで』 (中公新書)のほか、『アフリカ問題――開発と援助の世界史』(日本評論社)、『南アフリカの衝撃』(日本経済新聞出版社)など著書多数。2011年、同志社大学より博士号(グローバル社会研究)。
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