「遊民経済学」への招待
「遊民経済学」への招待(18)

信長はやはり楽しい

吉崎達彦
信州・上田の紅葉

 11月13日に長野県上田市を訪れる機会があった。
 上田駅までは北陸新幹線で1時間半弱。この路線は今年3月までは長野新幹線であったわけだが、金沢駅まで延伸したことにより、上田駅では本数が減って不便になったとのことである。
 当連載の第1回で取り上げた北陸新幹線は、日経トレンディ誌の「2015年ヒット商品ベスト30」の堂々第1位に輝き、ユーキャン新語・流行語大賞にも選ばれそうな勢い(発表は12月1日)だが、光あるところには陰もある。富山県出身で北陸新幹線の受益者の1人としては、小さな声で「ごめんね」と言わねばならない。
 地元の人が「先週が見頃でした」と言っていたけれども、信州・上田の紅葉はなかなかのものであった。上田城址公園は観光客でにぎわっていたし、上田市立博物館と上田城櫓の入場料が併せて250円というのも今どきお値打ちである。

上田城と観光客

 この上田城は、戦国時代に甲斐武田氏の家臣であった真田氏によって開かれた。南に千曲川を防衛ラインとし、北に太郎山を控えてはいるが、天守閣もない素朴で手狭なつくりの平城である。ところが徳川軍の挑戦を、2度にわたって退けた「実戦に強い城」である。城内にある眞田神社においては、「落ちない」合格祈願のお守りを売っていたりする。
 この上田城は、来年のNHK大河ドラマ『真田丸』の舞台となる。ということで、地元的には期待が高い。それにこう言ってしまうと気の毒であるが、今年の『花燃ゆ』はやっぱり残念賞であろう。近年の大河ドラマは女性ファン確保を目指してか、『篤姫』(2008年)、『江~姫たちの戦国~』(2011年)、『八重の桜』(2013年)とほぼ隔年で女性主人公を試している。が、吉田松陰の妹という主人公は、今ひとつ地味だったのではないか。もっとも筆者の周囲にいるNHK大河ファンによれば、「群馬県に舞台が移ってから急に面白くなった」との声があることを付け加えておこう。

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執筆者プロフィール
吉崎達彦
吉崎達彦 双日総合研究所チーフエコノミスト。1960年(昭和35年)富山市生まれ。一橋大学社会学部卒業後、1984年日商岩井(現双日)に入社。米国ブルッキングス研究所客員研究員、経済同友会調査役などを経て現職。新聞・経済誌・週刊誌等への執筆の他、「サンデープロジェクト」等TVでも活躍。また、自身のホームページ「溜池通信」では、アメリカを中心に世界の政治経済について鋭く分析したレポートを配信中。著書に『溜池通信 いかにもこれが経済』(日本経済新聞出版社)、『1985年』(新潮新書)など、共著に『ヤバい日本経済』(東洋経済新報社)がある。
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