「遊民経済学」への招待 (22)

台湾で選挙見物を楽しむ

執筆者:吉崎達彦 2016年1月23日
エリア: アジア

 あれは2008年3月の台湾総統選挙の時であった。筆者は台北経済文化代表処のご好意により、"Visiting Journalist"として選挙戦を見学する機会を得た。当時、「日台次世代対話」という若手研究者の交流会に参加していたことがご縁であった。
 投票日の前日に台北市内に乗り込んだところ、既に市内は熱気に包まれ、そこらじゅうに選挙の宣伝物があふれていた。最終日の選挙運動は、午後10時までと決められている。市内のサッカー場では、民進党の謝長廷と蘇貞昌という正副の総統候補が揃い踏みで、「最後のお願い」の大集会を行っていた。

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執筆者プロフィール
吉崎達彦(よしざきたつひこ) 双日総合研究所チーフエコノミスト。1960年(昭和35年)富山市生まれ。一橋大学社会学部卒業後、1984年日商岩井(現双日)に入社。米国ブルッキングス研究所客員研究員、経済同友会調査役などを経て現職。新聞・経済誌・週刊誌等への執筆の他、「サンデープロジェクト」等TVでも活躍。また、自身のホームページ「溜池通信」では、アメリカを中心に世界の政治経済について鋭く分析したレポートを配信中。著書に『溜池通信 いかにもこれが経済』(日本経済新聞出版社)、『1985年』(新潮新書)など、共著に『ヤバい日本経済』(東洋経済新報社)がある。
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