東日本大震災6年「避難解除」は妥当か?:「除染実験」に挑む飯舘村の農家

寺島英弥
執筆者:寺島英弥 2017年3月11日
エリア: 日本
居久根の除染実験で林床の土をはぎ取る菅野啓一さん(筆者撮影、以下同)

 東京電力福島第1原発事故を引き起こした東日本大震災から、11日で丸6年。全住民が避難中の福島県飯舘村では、近隣の被災地自治体と同様に今月末、政府が「除染の完了」を理由に避難指示を解除する。だが、住民は「除染は終わっていない」と訴える。「居久根(いぐね)」の名をご存じだろうか。東北の農山村で民家の裏手に代々育てられた屋敷林だ。家の建て替えにも使われる財産だが、福島第1原発事故の被災地、飯舘村では居久根が放射性物質に汚染され、今も高線量のままだ。環境省の除染が、居久根では表面の清掃程度で終わり、放射性物質を付けた枯れ葉の腐植土が放置されているためだ。そんな中、独自の居久根の除染実験に取り組み、劇的な成果を上げた農家がいる。彼は「国がもう頼みにならないなら、帰還する者が安全に生きられる環境を自ら取り戻すほかない」と決意している。

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執筆者プロフィール
寺島英弥 ジャーナリスト。1957年福島県生れ。早稲田大学法学部卒。河北新報元編集委員。河北新報で「こころの伏流水 北の祈り」(新聞協会賞)、「オリザの環」(同)、「時よ語れ 東北の20世紀」などの連載に携わり、2011年から東日本大震災、福島第1原発事故を取材。フルブライト奨学生として2002-03年、米デューク大に留学。主著に『シビック・ジャーナリズムの挑戦 コミュニティとつながる米国の地方紙』(日本評論社)、『海よ里よ、いつの日に還る』(明石書店)『東日本大震災 何も終わらない福島の5年 飯舘・南相馬から』(同)。3.11以降、被災地における「人間」の記録を綴ったブログ「余震の中で新聞を作る」を更新中。
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