「麻酔科医」の目から見た子供を取り巻く世界の手術環境

ボランティア先の現地スタッフと一緒の脇本さん(筆者提供、以下同)

 

【筆者:脇本麻由子大阪警察病院麻酔科医】(詳細プロフィールは本文末尾に)

 私は麻酔科医です。麻酔科医になってから、10年が経ちました。3年前に、勤めていた子ども病院を退職し、1年間、さまざまな開発途上国の手術麻酔のボランティアに参加しました。この経験を基に、子供たちをとりまく世界の手術環境について皆さんに少しお話しようと思います。

 まず、統計についての話をします。国連によると2015年時点での世界の人口は74億人で、2050年には100億人に達すると予測されています。爆発的な人口の増加は、現時点ではアジア地域を中心に起こっていますが、今後それはアフリカ地域に移っていくと予測されています。いずれにしても、重要なのは、人口増加のほとんどが、「開発途上国」と呼ばれる地域に集中しているということです。さて、ここで問題です。この方たちの一体何%が、現在、必要な手術を受けることができているでしょうか? 世界にはどの位の数の医者がいて、どのくらいの医療資源があるでしょうか?

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執筆者プロフィール
医療ガバナンス学会 広く一般市民を対象として、医療と社会の間に生じる諸問題をガバナンスという視点から解決し、市民の医療生活の向上に寄与するとともに、啓発活動を行っていくことを目的として設立された「特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所」が主催する研究会が「医療ガバナンス学会」である。元東京大学医科学研究所特任教授の上昌広氏が理事長を務め、医療関係者など約5万人が購読するメールマガジン「MRIC(医療ガバナンス学会)」も発行する。「MRICの部屋」では、このメルマガで配信された記事も転載する。
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