「トモダチ作戦」指揮官が分析する東アジアの安全保障

武内宏樹
執筆者:武内宏樹 2014年9月4日
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
 「トモダチ作戦」指揮官を務めたウォルシュ米国海軍太平洋艦隊司令官(2011年4月撮影、宮城県仙台市の自衛隊駐屯地)[米海軍提供](C)時事
「トモダチ作戦」指揮官を務めたウォルシュ米国海軍太平洋艦隊司令官(2011年4月撮影、宮城県仙台市の自衛隊駐屯地)[米海軍提供](C)時事

 5月19日付の論考(「中国への対応が最重要―シーファー元駐日大使に聞く日米関係」http://www.fsight.jp/26669)では、トーマス・シーファー元駐日大使へのインタビューに基づいて日米関係を考察した。その論考の中でも指摘したが、筆者が住むテキサス州のダラス・フォートワース(DFW)都市圏には、もう1人、日本に大変ゆかりのある人が居を定めている。3.11東日本大震災の折に「トモダチ作戦」を指揮したパトリック・ウォルシュ元米国海軍太平洋艦隊司令官である。

 テキサス州ダラスの出身であるウォルシュ氏は、太平洋艦隊司令官を最後に海軍を退役したあと、2012年に故郷ダラスに戻って、現在筆者の所属するサザンメソジスト大学タワーセンター政治学研究所の上級研究員を務めている。筆者は、ここ数年安全保障関連の会議でご一緒する機会が何度もあり、多くのことをウォルシュ氏から学んできた。

「『武人』にして『文人』」。ウォルシュ氏を筆者はこう紹介することにしている。米国海軍で太平洋艦隊司令官まで上り詰めた方なので、「武人」であることは論を俟たない。その一方で、米国を代表する公共政策大学院であるタフツ大学フレッチャースクールで博士号(国際関係論)を取得していることも忘れてはならない。国の安全保障を担う軍のトップに、国際政治の深い知見を備えた学問的な議論もできる人物が就くというところが、米国の強みであると筆者は考えている。

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執筆者プロフィール
武内宏樹
武内宏樹 サザンメソジスト大学(SMU)政治学部准教授、同大学タワーセンター政治学研究所サン・アンド・スター日本・東アジアプログラム部長。1973年生れ。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)博士課程修了、博士(政治学)。UCLA 政治学部講師、スタンフォード大学公共政策プログラム講師を経て、2008年よりSMUアシスタント・プロフェッサーを務め、2014年より現職。著書に『党国体制の現在―変容する社会と中国共産党の適応』(共編著、慶應義塾大学出版会、2012年)、Tax Reform in Rural China: Revenue, Resistance, Authoritarian Rule (ケンブリッジ大学出版会、2014年)。ほかに、International Relations of the Asia-Pacific、Japanese Journal of Political Science、Journal of Chinese Political Science、Journal of Contemporary China、Journal of East Asian Studies、Modern Chinaなどに英語論文を掲載。専門は、中国政治、日本政治、東アジアの国際関係及び政治経済学。
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