「スーパー研究者」育成法に関する年末の夢想

平野克己
執筆者:平野克己 2016年12月14日
カテゴリ: 国際 社会 政治
エリア: 日本
現役官僚の知的パフォーマンスはやはり侮れない(C)時事

 

 研究者集団を預かっていて、また私自身研究者としてのキャリアを歩んできて、最近つくづく思うことがある。それは、多彩多様で密度の濃い経験を積むことの大切さだ。

 経験値の小さい人間はどうしても思考の幅が狭く、汎用性に劣る。若いときに埋め込んだ知識や理論の芽がないと、あとからでは吸収力がつかないものだ。修行が薄くて引出しが少ない人は、新しい知識を記憶することすら段々と難しくなる。だからますます知識量が細り、辛うじて残った知識も古くなっていく(私自身これが怖い)。研究者を含め有識者に求められるのは、まずなにより豊富な知識である。知識量の多い研究者は研究テーマの多い人であり、研究トピックが少ない人は概して知識量も少ない。

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執筆者プロフィール
平野克己 1956年生れ。早稲田大学政治経済学部卒、同大学院経済研究科修了。スーダンで地域研究を開始し、外務省専門調査員(在ジンバブエ大使館)、笹川平和財団プログラムオフィサーを経てアジア経済研究所に入所。在ヨハネスブルク海外調査員(ウィットウォータースランド大学客員研究員)、JETRO(日本貿易振興機構)ヨハネスブルクセンター所長、地域研究センター長などを経て、2015年から理事。『経済大陸アフリカ:資源、食糧問題から開発政策まで』 (中公新書)のほか、『アフリカ問題――開発と援助の世界史』(日本評論社)、『南アフリカの衝撃』(日本経済新聞出版社)など著書多数。2011年、同志社大学より博士号(グローバル社会研究)。
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