「君が代斉唱チェック」の裏にある問題

原英史
執筆者:原英史 2012年3月15日
カテゴリ: 政治
エリア: 日本

  卒業式での君が代斉唱の問題が、大阪では話題だ。

 昨年6月、大阪府議会で君が代斉唱条例が公布され、教員は起立して斉唱することが定められたが、この3月の卒業式でも、また起立しない教員が出た。

 君が代については、賛否両論あろう。だが、いったんルールとして「起立・斉唱」が定められた以上、ルールは守るべきだと思う。

 社会でルールを守るべきことを、児童・生徒に教えるべき立場の教員であれば、なおさらだ。

 問題は起立にとどまらずに拡大。「起立したが歌っていない教員」を府立学校校長(弁護士出身の民間人校長である中原徹氏)がチェックしたことも、問題になっている。
 
「口元まで監視する校長はさすがにやりすぎ」といった論調が目立つが、少なくとも、この校長が批判の的になっていることは、事の経過から考えると、甚だおかしい。
「起立」だけでなく「斉唱」まで求めているのは、そもそも条例で定まったルール。これを受け、府教育委員会も、「起立して斉唱すること」という職務命令を発しているからだ。

 しかも、中原校長が自らブログで説明しているところによれば、中原氏は式の雰囲気を壊さないことなどを考え「どうやって斉唱を確認すべきか」を府教育委員会に問い合わせ、「遠目でみて確認するように」との指示を受けていたという。
<中原徹氏ブログ>

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執筆者プロフィール
原英史
原英史 1966年東京都生れ。東京大学法学部卒、米シカゴ大学院修了。89年通商産業省(現・経済産業省)入省。大臣官房企画官、中小企業庁制度審議室長などを経て、2007年から安倍・福田内閣で行政改革・規制改革担当大臣の補佐官を務める。09年7月退職。株式会社政策工房を設立し、政策コンサルティング業を営む。大阪府・市特別顧問、国家戦略特区ワーキンググループ委員(内閣府)、社会保障審議会年金事業管理部会委員(厚生労働省)を務めるほか、NPO法人万年野党理事、「地方議会を変える国民会議」発起人など。著書に『官僚のレトリック』(2010年、新潮社)、『「規制」を変えれば電気も足りる』(2011年、小学館101新書)、『日本人を縛りつける役人の掟/岩盤規制を打ち破れ』(2014年、小学館)、『国家と官僚』(2015年、祥伝社新書)。
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