株式市場は「冷夏」にどう反応したか

執筆者:鷲尾香一 2009年10月号
タグ: 中国 インド 日本

 今夏、株式相場で値動きが際立ったのは「冷夏銘柄」だった。長期天気予報で長梅雨が予想され、その後、エルニーニョにより日照時間が異常に短い「冷夏」が予測されると、株式市場で関連銘柄がさかんに買われた。 まず予想されたのはコメの不作である。倉庫業で米卸を営むヤマタネ株は、八月初旬から連日、今年の最高値を更新した。コメの不作が必ずしも米卸の好収益に結びつくとは限らないが、「大冷夏」に見舞われた一九九三年に米価が高騰したとき、連想でヤマタネ株が急騰。今回ヤマタネ株を上昇させたのは、こうした経験則だった。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
鷲尾香一(わしおこういち) 金融ジャーナリスト。本名は鈴木透。元ロイター通信編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで様々な分野で取材・執筆活動を行っている。
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