河本大佐と張作霖爆殺事件

野嶋剛
執筆者:野嶋剛 2011年6月23日

 河本大作大佐といえば、戦前の日本陸軍についてあまり詳しくない人でも名前は聞き覚えがあるのではないだろうか。なにしろ、中国の軍閥・張作霖を、列車に爆薬を仕掛けて殺害した、とされている人物だ。日本どころか、中国でも悪名は鳴り響いている。

昭和3年、満州鉄道と京奉線が交叉する地点で、張作霖が乗った特別列車が大爆発を起こし、張作霖は重体となって死亡した。河本大佐は関与を認め、責任を負って陸軍を離れた。しかし、その現場状況や河本大佐自身の証言に矛盾点が多いことも知られており、私自身も、後に民間人として山西省日本兵残留問題で暗躍した河本大佐という人物への関心もあって、この問題には引っかかりを感じていた。

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執筆者プロフィール
野嶋剛 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に「イラク戦争従軍記」(朝日新聞社)、「ふたつの故宮博物院」(新潮選書)、「謎の名画・清明上河図」(勉誠出版)、「銀輪の巨人ジャイアント」(東洋経済新報社)、「ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち」(講談社)、「認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾」(明石書店)、訳書に「チャイニーズ・ライフ」(明石書店)。
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