「選挙シフト」で農村・貧困層重視へ 経済改革はスローダウン

執筆者:山多豪太 2008年2月号
カテゴリ: 国際 経済・ビジネス

 次期総選挙まで一年余りに迫った二〇〇八年のインドでは、国民の痛みを伴う経済改革が軒並み停滞し、代わりに選挙を意識した農民や都市貧困層、零細商工業者への手厚い対策が実施されそうだ。昨年末に投開票があったグジャラート、ヒマチャルプラデシュ両州議会選で相次ぎ敗北した、中央与党・国民会議派率いる連立政権は、今後、巻き返しを図って一段と選挙シフトを鮮明にすると見られる。「新年度(〇八年度)予算では、苦しい業界の救済を優先する」――。年明け早々の一月二日、チダムバラム財務相は通貨ルピー高で青息吐息の繊維業界など輸出産業に対する配慮を強調した。八千万人以上が従事する繊維業界は、もちろん政党にとっての大票田だ。

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