赤坂サカス盛況でTBSが邁進する「脱テレビ」

執筆者:神谷二郎 2008年11月号

テレビを見なくても困らなくなって久しい。TBSの不動産業での成功はご同慶の至り。他社も追随しては――。 料亭や居酒屋が軒を連ねる東京・赤坂の一ツ木通りを抜けると、右側に突如として「もうひとつの街」が出現する。赤坂サカス。老舗民放局のTBSが、ふるわぬ本業に見切りをつけ(?)不動産業に転身しようと旧社屋跡地を再開発した「TBSの街」だ。 フジテレビのお台場、日本テレビの汐留、テレビ朝日は六本木ヒルズ――。この十年、民放キー局は新社屋の建設にあわせて、その周辺に新たな街を作ってきた。赤坂サカスは実質的には最後発ながら、放送局主導で行なわれた唯一の再開発プロジェクトである。総事業費は過去三年分の営業利益をはるかに上回る七百七十億円。転身への意気込みが伝わってこようというものだ。 一万坪を超える敷地に、企業や個人が入居する複数の高層ビルや、ライブハウス、そして四十以上の飲食・物販店が建ち並ぶ。あたりの人通りをみれば、思うように視聴者を獲得できていないTBSが、不動産業としては人寄せに成功していることがわかる。敷地の「主」であるTBSの放送センターはそれらの奥にあるのだが、本業の象徴が霞んで見えるのは筆者だけだろうか。

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