フランスの大富豪リリアン・ベタンクールさんの資産を巡る疑惑にからんで、サルコジ前大統領が3月21日、捜査着手に相当する予審開始通告を受け、容疑者として扱われることになった。このできごとは、フランス国内で衝撃を持って受け止められた。1年足らず前まで国家元首だった人物に対して、捜査当局が大胆にも切り込むなどと、誰も思っていなかったからである。一方で、サルコジ氏は以前から財閥や財界との癒着体質が指摘され、「やっぱり」と思った市民も少なくないようだ。サルコジ氏の復帰を期待していた右派政界への影響は小さくない。
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