安倍政権「衰退」でツケが回った「大成建設」

執筆者:杜耕次 2018年4月17日
エリア: アジア
2015年、新国立競技場の「やり直しコンペ」で受注をモノにし、笑顔をみせる(左から)技術審査委員会の村上周三委員長、日本スポーツ振興センター(JSC)の大東和美理事長、大成建設の山内隆司会長、梓設計の杉谷文彦社長、建築家の隈研吾氏 (C)時事

 

 リニア中央新幹線の建設工事を巡る談合事件は、東京地検特捜部が3月23日に、大手ゼネコン4社(大成建設、鹿島建設、大林組、清水建設)と大成、鹿島の土木部門幹部2人を独占禁止法違反(不当な取引制限)で起訴して節目を迎えた。今後は法廷に舞台が移るが、焦点はこの期に及んで容疑否認の姿勢を崩さない大成と鹿島の動向。中でも大成については経団連副会長と日本建設業連合会(日建連)会長を兼務する同社会長、山内隆司(71)の進退問題を含め、世間の風当たりが一段と強さを増すのは必至。官邸との緊密な関係を踏み台に、我が世の春を謳歌してきた大成とその“専制君主”は、ツケの回収をこれから迫られる。

カテゴリ: 経済・ビジネス 政治
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