【インタビュー】イアン・ブレマー ユーラシア・グループ代表 「国家資本主義」の政治リスクを見極めよ
[ニューヨーク発] 2010年に警戒すべき「世界10大リスク」の第5位に「政権交代が起きた日本」を挙げ、日本での注目度を高めた米コンサルティング会社のユーラシア・グループ。たった一人でこの会社を立ち上げ、12年で、100人近い専門家が世界の隅々の地政学的リスクに目を光らせるユニークな企業に育てたイアン・ブレマー代表(40)に、いま世界に起きつつある変化の核心を訊ねた。
――まずは、政治リスクを考えることがなぜ重要かをご説明ください。
ブレマー 世界経済を考える上で、政治的リスクは、いっそう大きな問題となりつつあります。というのも、グローバル化によって危険な技術が拡散するなか、世界はエネルギー供給をペルシャ湾岸地域をはじめとする不安定な地域に依存している。さらに世界は、不安定で透明度の低い途上国の成長を頼りにせざるを得ない状況になっている。
こうした現状から何が明らかになるかといえば、「国家は死んでいない」という事実です。
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