バングラ・テロ:内政不安「イスラム政党幹部」を次々死刑に

執筆者:緒方麻也 2016年7月3日
カテゴリ: 国際 政治 社会

 7月1日夜、イスラム過激派とみられる武装集団がバングラデシュの首都ダッカ市内のレストランを襲撃した人質立てこもり事件は、治安部隊の突入によって邦人7人を含む20人が犠牲となる最悪の結果となった。事件によって、バングラデシュの対外イメージや治安・ガバナンスへの信頼が大きく揺らぐことが心配だが、これこそがテロリストたちの狙いだったのではないか。

今年5月にも元大臣の死刑執行

  バングラデシュの内政は、安定している、とは言い難い。2009年に政権の座に返り咲いたアワミ連盟(AL)党首のシェイク・ハシナ首相は翌10年、1971年の独立戦争時の犯罪を裁く特別法廷を設置。西パキスタン(当時)に加担して暴行や虐殺などを行ったとしてイスラム政党ジャマアテ・イスラミ(イスラム協会、JI)幹部らに相次ぎ死刑や禁固90年などの重刑を言い渡してきた(2013年12月19日「バングラデシュ『「イスラム政党幹部処刑」で国民統合に重大危機」参照)。

 2013年末以降、こうした死刑判決が出ていたJI幹部の死刑が相次ぎ執行されてきた。今年5月には2000年代前半にハシナ首相のライバルだった同じ女性政治家カレダ・ジア首相(当時)の下で農相、鉱業相などを務めたモティウル・ラフマーン・ニザムJI党首(73)の死刑が執行されたばかり。

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