金正恩「新体制」と「対米交渉」の行方(9)

執筆者:平井久志 2019年5月5日
エリア: 北米 アジア
ポンペオ米国務長官(左)への反発は大きい (C)AFP=時事

 

『労働新聞』が、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が「新型戦術誘導兵器」の射撃試験を視察したと報じた4月18日の午後になると、北朝鮮外務省のクォン・ジョングン北米局長が同日「ポンペオ米国務長官が米朝交渉にかかわれば物事はこじれるばかりだ」とし「今後、米国との対話が再開される場合でも、私はポンペオでなく、我々と意思疎通をより円満に図れる円熟した人物が対話の相手になることを期待するばかりである」と窓口の交代を求めた。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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