灼熱――評伝「藤原あき」の生涯(54)

執筆者:佐野美和 2019年6月2日
エリア: ヨーロッパ アジア
自著『雨だれのうた』(昭和22=1947=年刊より。撮影年不詳だが、義江と結婚できた幸せの頂にいたころ)

 夫を心より愛していたし、その愛と夫の芸術に日々酔っていた。

 檜舞台にいた夫が自分と一緒に暮らすようになったことは、日本での日常生活がこうして始まってみると一層信じられないことでもあるし、毎日精一杯生きているという実感がある。

 この頃あきは婦人雑誌『婦女界』のインタビューに「夫婦の間の幸福」についてこう答えている。夫婦とは第1に「一生の話相手」であると。そして「健康であること」「ユーモアを解すること」と続く。

カテゴリ: カルチャー
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執筆者プロフィール
佐野美和(さのみわ) 政治キャスター。東京都八王子市出身。株式会社チェリーブロッサムインターナショナル代表取締役。大学在学中、フジテレビの深夜番組として知られる『オールナイトフジ』のレギュラーメンバー「オールナイターズ」の一員として活躍した。1992年度ミス日本に選ばれる。TBSラジオのパーソナリティ、TBSラジオショッピングの放送作家を経て、1995年から2001年まで八王子市議会議員として活動。以後はタレントとしてテレビ出演のほか、講演会も精力的に行う。政治キャスターとしてこれまで600人以上の国会議員にインタビューしている。主な書籍に『アタシ出るんです!』(KSS出版)、『あきれたふざけた地方議員にダマされない!』(牧野出版)などがある。
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