
自著『雨だれのうた』(昭和22=1947=年刊より。撮影年不詳だが、義江と結婚できた幸せの頂にいたころ)
夫を心より愛していたし、その愛と夫の芸術に日々酔っていた。
檜舞台にいた夫が自分と一緒に暮らすようになったことは、日本での日常生活がこうして始まってみると一層信じられないことでもあるし、毎日精一杯生きているという実感がある。
この頃あきは婦人雑誌『婦女界』のインタビューに「夫婦の間の幸福」についてこう答えている。夫婦とは第1に「一生の話相手」であると。そして「健康であること」「ユーモアを解すること」と続く。

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