大国ロシアに屈しないバルト諸国外交「30年の戦歴」

執筆者:中井遼 2022年1月28日
タグ: ロシア
エリア: ヨーロッパ
リトアニア北部シャウレイ近郊にある「十字架の丘」はロシア帝国に対する蜂起の犠牲者を悼んで十字架が置かれたのが始まりとされている(C)EPA=時事
 
巨大国家ロシア連邦からの潜在的支配を撥ね除け、独立を維持し続けてきたバルト3国。ソ連崩壊30周年という節目にあたり、その安全保障外交の背景と論理を、北九州市立大学の中井遼准教授が概説する。

 本稿は、ソ連崩壊30周年という節目にあたり、エストニア・ラトビア・リトアニア(いわゆるバルト3国)のこれまでの安全保障外交の背景と論理を概説するものである。

 緊張しつづけるロシア・ウクライナ関係にバルト諸国は無縁ではいられないし、(リトアニアを中心とした)バルト諸国の対中国外交がEU全体と中国の関係性も左右している。

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カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
中井遼(なかいりょう) 北九州市立大学法学部政策科学科准教授。博士(政治学)。専門分野は比較政治学(政党政治・選挙,ナショナリズム・民族問題)、東欧研究。日本学術振興会特別研究員、早稲田大学助手、立教大学助教等を経て2016年より現職。『欧州の排外主義とナショナリズム―調査から見る世論の本質』(2021年)で第43回サントリー学芸賞(政治・経済部門)を受賞。
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