韓国総選挙、開けてみれば与党が過半数

執筆者:平井久志 2012年4月15日
エリア: アジア

 韓国の総選挙(定数300、選挙区246、比例区54)は朴槿恵(パク・クンヘ)氏が率いる与党・セヌリ党が152議席(選挙区127、比例区25)を獲得し単独過半数を獲得した。今年の初めには、選挙は野党圧勝で、セヌリ党は100議席獲得も難しいとされたが、選挙戦に入るにつれて接戦となり、前回選挙の162議席からは減らしたものの、逆風を乗り越えたという意味では、与党の「圧勝」ともいえる結果になった。

 野党は民主統合党が127議席(選挙区106、比例区21)、統合進歩党が13議席(選挙区7、比例区6)で合わせても140議席。民主統合党は過半数どころか、第1党になれなかった。このほかでは保守で忠清道を基盤にする自由先進党5議席(選挙区3、比例区2)、無所属3議席という結果だった。

自滅した野党

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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