産経新聞によると、安倍晋三首相は国家安全保障会議(日本版NSC)創設に連動し、「国家安全保障戦略」を初めて策定する方針を固めた。記事には「首相官邸主導で外交・安保政策を立案するNSCが発足する来春にも策定する方針で、NSC創設の意義を象徴する戦略文書となる」とある(ウェブ版7月8日)。
これまで我が国は、国家安全保障の戦略的指針が明確ではなかったが、ようやく安全保障戦略の確立に向けて動き始めた。「国家安全保障戦略」の策定は簡単ではないし、外交、防衛、経済などの専門家の参画が必須である。しかし、これを進める上で、何より深刻な問題は、特定分野の優秀な専門家は多数いるものの、策定のノウハウを熟知する人材がいないことである。
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