北朝鮮「新人事」を読む(1)「消えた9人」と「謎の2人」

執筆者:平井久志 2017年10月23日
エリア: アジア
朝鮮労働党中央委員会第7期第2回総会に出席した金正恩党委員長 (C)AFP=時事

 

 朝鮮労働党は党創建記念日(10月10日)の3日前に、党中央委員会第7期第2回総会を開催した。今回の議題は(1)現情勢に対処した当面のいくつかの課題について(2)組織(人事)問題――の2つであった。

 党中央委総会の開催は、第7回党大会の最終日の昨年5月9日以来、約1年5カ月ぶりだ。党中央委総会は、党規約で1年に1回以上開催するよう規定されている重要会議だが、党創建記念日の直前に開催されるのは珍しい。通常は春の最高人民会議の前や、農作業が終わった年末(11月から12月)に開催されることが多かった。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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