「アスクル」乗っ取り「強権発動」に隠された「ヤフー」の陰謀

執筆者:磯山友幸 2019年7月26日
タグ: 日本
エリア: アジア
この人の「悪だくみ」か!?(C)時事

 

 東証1部上場のポータルサイト運営大手「ヤフー」と同じく東証1部上場のオフィス用品通販大手「アスクル」の経営権を巡る争いが、いよいよ佳境を迎える(2019年7月19日『「ヤフーVS.アスクル」が問う「資本市場の信頼性」と「少数株主利益」』参照)。焦点は、8月2日にアスクルが開く株主総会で審議される取締役の選任議案。株式の約45.13%を握るヤフーはすでに7月24日、岩田彰一郎・現社長の再任に反対する議決権行使を行ったと発表している。同じくアスクル株の11.63%を保有する事務用品大手「プラス」もヤフーと共同歩調を取っており、岩田社長が株主総会で取締役に選ばれないことが確定的になった。

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執筆者プロフィール
磯山友幸(いそやまともゆき) 1962年生れ。早稲田大学政治経済学部卒。87年日本経済新聞社に入社し、大阪証券部、東京証券部、「日経ビジネス」などで記者。その後、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、東京証券部次長、「日経ビジネス」副編集長、編集委員などを務める。現在はフリーの経済ジャーナリスト活動とともに、千葉商科大学教授も務める。著書に『2022年、「働き方」はこうなる』 (PHPビジネス新書)、『国際会計基準戦争 完結編』、『ブランド王国スイスの秘密』(以上、日経BP社)、共著に『株主の反乱』(日本経済新聞社)、『破天荒弁護士クボリ伝』(日経BP社)、編著書に『ビジネス弁護士大全』(日経BP社)、『「理」と「情」の狭間――大塚家具から考えるコーポレートガバナンス』(日経BP社)などがある。
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