ヘイリー・バーバーの不出馬表明の余波

足立正彦
執筆者:足立正彦 2011年5月9日
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

 ミシシッピ州のヘイリー・バーバー知事が、2012年共和党大統領候補指名獲得争いに出馬しない意向を先般明らかにした。共和党全国委員会(RNC)委員長や共和党知事会(RGA)会長といった共和党の要職を務めた経歴を持つ保守本流に位置するバーバーは、間もなく共和党大統領候補指名獲得争いに向けたキャンペーンを本格化させると見られていただけに、共和党の多くの関係者らは突然の不出馬表明を大きな驚きとともに受け止めた。

 バーバーは現在、ミシシッピ州知事として二期目を迎えているが、知事に就任する以前は、共和党内の広範な人脈を活かしてロビイストとしてフィリップ・モリスをはじめとするタバコ会社等の利益を擁護するロビー活動に従事していた。このような「ワシントン・インサイダー」であるロビイストとしてのバーバーの経歴は、有権者に対し斬新さを訴える点でマイナスになるのではと懸念されていた。また、最近では、バーバーは公民権運動当時の人種差別を容認しかねない失言をしたり、あるいは、報道担当のスタッフが東日本大震災を揶揄するような内容を含んだ電子メールを発信した責任を取り辞任したりと、ぎこちない動きも見られたことは事実である。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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