自民党を怒らせた「日本郵政トップ人事」官僚の論理

原英史
執筆者:原英史 2012年12月20日
エリア: 日本

 政権交代に伴って、再び、日本郵政のトップ人事が問題化している。

   2009年政権交代の際は、当時の西川善文社長に対し、亀井静香・郵政担当大臣が辞任を求め、西川氏が辞任。後任に元・大蔵事務次官の斎藤次郎氏が起用された。斎藤氏の起用に関しては、当時の民主党幹事長であった小沢一郎氏との密接な関係も取り沙汰されていた。

 今回の日本郵政の動きについて、一部報道では、今度は自民党政権で人事刷新がなされる可能性を見越して、斎藤氏らが先手をうち、政権移行期間中に坂篤郎副社長への後継を決めた……といった推測がなされているが、おそらく、そんなところだろう。

 これに対し、自民党の石破茂幹事長、菅義偉幹事長代行らは、「政権移行期に重要人事を行なうのは、断じて許されない」などと強く反発している。

 だが、この社長交替人事そのものは、法的には、有効に成立済みだ。国の認可や同意などを必要とせず、日本郵政の取締役会の権限でできる事項だからだ。

 日本郵政は、株式会社とはいえ、国が100%株式を保有する特殊会社。そのトップ人事が、国のあずかり知らないうちになされてしまうのは変な気もするが、カラクリは以下の規定だ。

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執筆者プロフィール
原英史
原英史 1966年東京都生れ。東京大学法学部卒、米シカゴ大学院修了。89年通商産業省(現・経済産業省)入省。大臣官房企画官、中小企業庁制度審議室長などを経て、2007年から安倍・福田内閣で行政改革・規制改革担当大臣の補佐官を務める。09年7月退職。株式会社政策工房を設立し、政策コンサルティング業を営む。大阪府・市特別顧問、国家戦略特区ワーキンググループ委員(内閣府)、社会保障審議会年金事業管理部会委員(厚生労働省)を務めるほか、NPO法人万年野党理事、「地方議会を変える国民会議」発起人など。著書に『官僚のレトリック』(2010年、新潮社)、『「規制」を変えれば電気も足りる』(2011年、小学館101新書)、『日本人を縛りつける役人の掟/岩盤規制を打ち破れ』(2014年、小学館)、『国家と官僚』(2015年、祥伝社新書)。
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