北朝鮮にとっての「金正男」とは――繰り返し流れる「亡命説」「暗殺指令説」

平井久志
執筆者:平井久志 2013年1月22日
エリア: 朝鮮半島

 昨年12月19日の韓国大統領選挙の直前に、韓国人の知人から「金正男(キム・ジョンナム)氏に関する日本での最近の情報はないか」と問い合わせがあった。

 そんな質問をしてきた理由を尋ねると、投票日を前に「金正男氏が密かに韓国に亡命していてソウルで会見をする」「韓国の放送局が金正男氏とインタビューに成功した。投票日直前に放映される」といった噂が韓国のネットを中心に出回っているという。

 しかし、韓国大統領選挙を前にそうしたことは起きず、すべてが根拠のない噂であった。

 この騒ぎは韓国大統領選が終わると、一過性の虚報として終わろうとしているが、北朝鮮にとって金正男氏とはどういう存在なのだろうか。

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執筆者プロフィール
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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