米パソコン業界はレノボに「敵意剥き出し」

執筆者:吉野祐 2005年7月号
エリア: 中国・台湾

 米IBM社パソコン部門を買収した中国の聯想集団(レノボ)に、米パソコン業界が敵意を剥き出しにしている。 米デルの米国人社員が四月下旬、米軍購買担当者へ「聯想製PCを買えば中国政府を利することになる」と中傷メールを送りつけていたことが判明。中国の第一財経日報がスクープして以来、中国国内で「聯想を悪者にするのか」との強い反発を呼んだ。 聯想は「互いに著名企業である以上、品位をもって応じたい」としているが、聯想を敵視するのはデルだけではない。米ヒューレット・パッカード(HP)は今年三月、台湾で「連想(=聯想と同じ発音)なんてしたくない」(「連想」は、中国語ではあとに否定語が続くと「考えたくもない」という意味になる)というテレビコマーシャルを流して、そのあまりに露骨な攻撃姿勢が顰蹙を買ってしまった。 聯想が目の敵にされる背景には、米国勢の間に中国シェア拡大のプレッシャーが高まっていることがある。聯想は中国市場で二五%ものシェアを占めている。これに対してデルはまだ四%ほど。「二〇〇六年度は利益はほとんど出ない」(米モルガンスタンレー銀行)と見られているHPに至っては、いまや中国市場に望みをつなぐしかない苦境の中にある。

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