韓国「国家情報院」改革をめぐる「仁義なき戦い」(下)「標的」にされた検事総長

平井久志
執筆者:平井久志 2013年9月23日
カテゴリ: 国際 政治 文化・歴史
エリア: 朝鮮半島

 統合進歩党の内乱陰謀事件は民革党事件の残党勢力が起こした事件であるともいえる。公安当局が彼らの動向をずっと内偵するのはある意味では当然だろう。

 しかし、この事件の構図を「従北勢力」の事件とだけみるのは少し単純すぎるようだ。国情院はなぜ8月28日というタイミングでこの事件を発表したのだろうか。むしろ、そのことに大きな意味があると思う。

 

組織ぐるみの大統領選介入疑惑

 韓国では昨年12月の大統領選挙の際に、国家情報院の女性職員が野党の文在寅(ムン・ジェイン)候補を批判する書き込みをしていたことが大きな問題になった。警察当局は今年4月18日に、この女性職員など3人を情報機関による政治介入を禁じた国家情報院法違反容疑で書類送検した。しかし、国情院幹部への聴取を見送るなどして、手抜き捜査と批判が噴出した。

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執筆者プロフィール
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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