2014年秋「平壌打令」(1)「12年ぶり」訪朝の長い道のり

平井久志
執筆者:平井久志 2014年10月29日
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
エリア: 朝鮮半島

 日朝交流学術訪問団の一員として10月7日から13日まで1週間、北朝鮮を訪問しました。僕にとっては12年ぶりの北朝鮮訪問でした。

 北朝鮮を最後に訪問したのは2002年9月の小泉純一郎首相の訪朝取材で、当時、共同通信特派員として駐在していた北京から訪朝しました。それまで約10回訪朝したと記憶しています。しかし、その後、北朝鮮取材のために申請をしてもビザが出なくなってしまいました。関係者によりますと、僕が、北朝鮮を脱出したハンミちゃん一家が瀋陽の日本総領事館に2002年5月に駆け込んだ事件を取材、報道したため、「ブラックリスト」に上がったためらしいといいます。

 実は、僕はこの2002年5月の「瀋陽事件」以降も2回訪朝しているのですが、2002年9月以降、ともかくも、この12年間、ビザが出なかったのは事実です。現在、僕は立命館大学の客員教授も務めているので、学術訪問団の一員として訪朝を申請したところ、今回はなぜかビザが出ました。共同通信を2012年3月に定年退社したからなのかも知れません。でも、ジャーナリストとしても活動しているので、北朝鮮側の真意は分かりません。

 12年ぶりの北朝鮮でした。それほど驚くことはありませんでしたが、いろいろ考えていたことを確認はできました。

この記事は役に立ちましたか?
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
この記事をSNSにシェアする
執筆者プロフィール
平井久志
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
comment:3
icon
  • 記事の閲覧、コメントの投稿には、会員登録が必要になります。
フォーサイトのお申し込み
注目記事ランキング
  • 24時間
  • 1週間
  • f
  • 新着
  • 高評価
  • コメント数順