バラク・オバマ「米国初の黒人大統領」への狭き門

執筆者:ルイーズ・ブランソン 2007年3月号
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

「オバマニア」と呼ばれる熱狂的ファンが増殖。しかし意外にも、黒人有権者の支持は固くない。ホウイトハウスへの道はまだ遠い。[ワシントン発]二月はじめ、ワシントンのホテルの宴会場で、政治版「美人コンテスト」とでも言うべき派手なイベントが開かれた。民主党全国委員会の冬集会で壇上に上がったのは、来年の大統領選挙に向けて同党の候補者指名を争う議員や州知事。次期大統領がホワイトハウスの住人になるまでまだ二年もあるにもかかわらず、早くも興奮は高まっている。「選挙まで、わずか六百四十八日!」――『タイム』誌の表紙は今のアメリカの気分をよく表している。 候補者たちの中でもひときわ注目を集めたのが、バラク・オバマ上院議員(イリノイ州選出)だった。アメリカ史上初めての黒人大統領になるかもしれない男である。もし、それが現実になるとしたら、集会にすでにその兆しはあった。ヒラリー・クリントン上院議員やジョン・エドワーズ元上院議員ら他の候補者たちが、支持者がプラカードを掲げてスローガンを叫び、テーマソングが鳴り響くお祭り騒ぎの中で登壇したのとは対照的に、オバマは少数のスタッフのみを従え、静かに演台に立った。そして、四十五歳のオバマが口を開くと、その雄弁さと存在感に聴衆はたちまち魅了されてしまった。

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執筆者プロフィール
ルイーズ・ブランソン イギリス出身。英『サンデー・タイムズ』紙モスクワ支局長を経てフリーランスに。米『ワシントン・ポスト』紙元モスクワ支局長で夫のダスコ・ドーダー氏との共著に『ミハイル・ゴルバチョフ』『ミロシェビッチ――暴君のポートレイト』がある。
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