注目のインド最大「ウッタルプラデシュ州選挙」

執筆者:山多豪太 2007年5月号
カテゴリ: 国際

インドの縮図ともいうべきウッタルプラデシュ州の議会選挙は、中央政局への影響も大きいがゆえに、内外の注目の的となっている。[ニューデリー発]一億七千万人超の人口を抱えるインド最大の州、ウッタルプラデシュ(UP)州で四月七日、州議会選挙の第一回投票が実施され、中央政局にも大きな影響を与えるマンモス地方選がスタートした。投票所や各陣営の事務所周辺には、組織的不正や混乱を防止し、治安を維持するために、五万人規模の警察・民兵などを配置した。このため、投票は地域ごとに七回に分けて実施し、五月十一日に一斉開票する。 インド北部を西から東に貫くガンジス川沿いに広がる同州には、工業都市カンプールやヒンドゥー教の聖地バラナシ、タージ・マハル廟で知られる古都アグラなどが点在し、多数の零細農民や被差別カースト層、イスラム教徒らがひしめく。その多様性や格差ゆえに、同州には汚職や不正、貧困や宗教対立など、連邦インドが抱える様々な苦悩や混沌も凝縮されている。 UP州には、中央議会の下院でも定数五百四十五議席のうち八十議席が割り当てられており、選挙結果は中央政界にも大きなインパクトをもたらす。二〇〇九年の総選挙を占う、いわばインド版「中間選挙」だ。現政権の改革路線が改めて問われる。また首都ニューデリーにも近く、州西部の工業団地ノイダなどに進出する日本などの外資系企業の投資戦略にも影響を与える可能性がある。

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