インテリジェンス・ナウ
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狙いを秘めた情報機関トップ人事 CIAの「士気回復」は成るのか

春名幹男
執筆者:春名幹男 2009年2月号
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

 オバマ次期米政権の情報機関トップ人事が固まった。 国家情報長官(DNI)にデニス・ブレア元太平洋軍司令官(六一)、中央情報局(CIA)長官にレオン・パネッタ元大統領首席補佐官(七〇)。 ブレア氏はブッシュ政権で軍人トップの統合参謀本部議長指名が有力視されながら、ラムズフェルド前国防長官の反対に遭い、退役した大物軍人。パネッタ氏は、節度を失いがちなクリントン前大統領を補佐し、ホワイトハウスに規律を取り戻した大物政治家だ。 二人の大物の起用で「最高級の情報チーム」を発足させ、「大統領が聞きたい情報ではなく、政府が必要とする直接的な情報」を提供してもらう、とオバマ氏は大きな期待を表明した。 情報チーム人事が他チームより遅れ、就任式の二週間前にずれ込んだのには理由がある。 当初、次期CIA長官には、政権移行チームの情報機関担当を務めたジョン・ブレナン元国家反テロセンター長が最有力視されていた。だが、ブレナン氏がグアンタナモ米海軍基地に勾留しているテロ容疑者に対する「ウォーターボーディング」(水責め)と呼ばれる拷問や、米国市民に対する令状なしの電話盗聴を支持していたと左派グループから指摘され、本人が辞退する一幕があった。

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執筆者プロフィール
春名幹男
春名幹男 1946年京都市生れ。大阪外国語大学(現大阪大学)ドイツ語学科卒業。共同通信社に入社し、大阪社会部、本社外信部、ニューヨーク支局、ワシントン支局を経て93年ワシントン支局長。2004年特別編集委員。07年退社。名古屋大学大学院教授を経て、現在、早稲田大学客員教授。95年ボーン・上田記念国際記者賞、04年日本記者クラブ賞受賞。著書に『核地政学入門』(日刊工業新聞社)、『ヒバクシャ・イン・USA』(岩波新書)、『スクリュー音が消えた』(新潮社)、『秘密のファイル』(新潮文庫)、『スパイはなんでも知っている』(新潮社)などがある。
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