ブームの兆し「CFD」は“夢の投資法”か

執筆者:鷲尾香一 2009年6月号
カテゴリ: 経済・ビジネス 金融

 CFD(Contract for Difference)取引をご存知だろうか。日本語では「差金決済取引」と呼ばれる。一定額の証拠金(保証金)を預け入れれば、その数倍から数百倍の額の取引ができると人気を呼び、このところ個人投資家に急速に浸透している。 CFD取引は二〇〇〇年に英ロンドン市場で始まった。〇七年のロンドン証券取引所での株式CFD取引の規模は、市場取引全体の約四〇%にまで達しており、すでに海外ではメジャーな投資法だ。 日本では〇五年にひまわり証券が取扱いを開始したのが最初で、今や取扱業者はネット証券などを中心に十社以上を数える。さらに、〇八年三月には東京工業品取引所が商品CFDの上場検討を表明、続いて十二月には東京金融取引所が日経平均株価のCFDの〇九年度中の上場を検討すると表明するなど、日本でも一大ブームを巻き起こす兆しがある。 ここまで読んで、疑問を抱いた方がいるかもしれない。口座に入金している額以上の取引ができるなら、株式の信用取引やFX(外国為替証拠金取引)とどう違うのか、と。大きな違いは三つある。 まず、手元資金を何倍まで膨らませられるか(レバレッジの大きさ)だ。CFDは、現物を保有することなく現物取引と同様の取引を行ない(現物と同じ値動きをする)、売買価格差で収益を上げる仕組み。信用取引の上限が口座入金額の数倍なのに対し、CFDは、業者にもよるが、証拠金の二倍から二百倍といった取引も可能だ。つまり、十万円の証拠金で二千万円の取引もできる。

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