ラグビーW杯を日本に招致するには

執筆者:生島淳 2009年7月号
カテゴリ: スポーツ

 U20(二十歳以下)のラグビー世界選手権が六月二十一日まで日本で開催中だ。日本代表の成績も気になるところだが、実は「ホスト国」としての力量が試されている最中でもある。 ラグビーのW杯は一九八七年に第一回が開かれたが、これまでの開催国は実力、人気ともに高い英国四協会、仏、豪、南アフリカ、そしてニュージーランド。日本は二〇一五年と一九年の招致に立候補しており、IRB(国際ラグビーボード)による両大会の開催地決定が七月二十八日に迫っている。 日本の他にはイングランド、イタリア、南アフリカが立候補しているが(イングランドは一五年開催のみに立候補)、有力視されているのは一五年がイングランド、一九年が日本だ。 日本は一九八〇年代のラグビー熱を取り戻すためにも、早々に一五年のW杯を招致したいが、それを許さない国際事情がある。小国ニュージーランドでの一一年大会は欧州との時差の関係もあり、経済的な波及効果が薄く、赤字が予想されている。たとえば、英国では試合をゴールデンタイムに放送できないので、高額の放映権料は見込めない。 フランスを中心にウェールズなどで共催された〇七年大会の利益は百九十七億円。この数字はスポーツイベントとしては五輪、サッカーW杯に次ぐ規模のものだ。IRBとしては一一年大会の赤字を穴埋めするために、一五年はスポンサー企業が多いイングランドで開催したいという思惑がある。

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執筆者プロフィール
生島淳 1967年生れ。広告代理店勤務を経て93年よりライターとして活躍。著書に『大国アメリカはスポーツで動く』(新潮社)など。
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