インテリジェンス・ナウ
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シアトルWTOに続いて狙われる沖縄サミット

春名幹男
執筆者:春名幹男 2000年1月号
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
エリア: 北米 日本

 昨年十二月、米ワシントン州シアトルで開かれた世界貿易機関(WTO)閣僚会議が決裂した。その時、路上を埋めたデモ隊から大歓声が上がったという。「WTO失敗の本当の原因は、バーシェフスキー米通商代表らの能力のなさにあったが、デモの非政府組織(NGO)は、自分たちが失敗に追い込んだと自負している」 現場にいた元米通商代表部幹部はそう証言する。 NGOの意気は、ますます上がっている。そのNGOの動きに、日本の公安当局も神経をとがらせている。「七月の沖縄サミット(主要国首脳会議)には、ずいぶん問題がありますからね」と公安筋は警戒感を強めている。 別の日本政府情報筋も、「サミットの議題が正式に確定するまでは、NGOの動きは読めない」と不安を隠さない。 円本国内ではほとんど報道されたことがないが、実はこれまでのサミットにもNGOグループが多数押し掛けて来ている。サミット会場の外で、発展途上国の経済学者らも集め、「金持ち諸国のサミット」に対抗して「人民のサミット」という名前で集会を開き、サミットのあり方を厳しく批判してきた。 WTO閣僚会議では「人民のグローバル・アクション」という名前の集会が開かれた。

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執筆者プロフィール
春名幹男
春名幹男 1946年京都市生れ。大阪外国語大学(現大阪大学)ドイツ語学科卒業。共同通信社に入社し、大阪社会部、本社外信部、ニューヨーク支局、ワシントン支局を経て93年ワシントン支局長。2004年特別編集委員。07年退社。名古屋大学大学院教授を経て、現在、早稲田大学客員教授。95年ボーン・上田記念国際記者賞、04年日本記者クラブ賞受賞。著書に『核地政学入門』(日刊工業新聞社)、『ヒバクシャ・イン・USA』(岩波新書)、『スクリュー音が消えた』(新潮社)、『秘密のファイル』(新潮文庫)、『スパイはなんでも知っている』(新潮社)などがある。
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