革新者が詐欺師に転ずる時

執筆者:喜文康隆 2001年12月号
カテゴリ: 経済・ビジネス 金融

「代数の法則を使ってフランスを破滅させた、たぐい稀な機略家で、有名なスコットランド人ここに眠る」(メルキュール誌一七二九年四月号『ジョン・ローの周辺』より)     * 資本主義にとっては「革新性」と「いかがわしさ」は紙一重である。そのことを改めて確認させてくれたのがエンロンの倒産劇だった。 一年前には株価が九〇ドルを超え、今年二月には『フォーチュン』誌の全米企業五百社ランキングで第七位に選ばれたエンロン。その企業の株式が、こんなにも早くただの紙切れになることを誰が予想しただろう。同社が発行した債券は、世界の金融市場の混乱の火種になっている。

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