経産省の無力化でネットビジネスに食い込んだ警察庁

執筆者:室穂高 2002年5月号
エリア: 日本

 個人と個人が匿名で物品を売買するインターネットオークション(競売)。この生まれてまもない小さな業界が、霞が関に大きな課題を突き付けている。インターネットという新大陸を巡る省庁間の争いの火蓋を切っただけでなく、現在の経済産業省が抱える限界点を白日の下にさらすことになったのだ。独走した警察庁 きっかけは警察庁が構想したネット競売業界に対する法規制だった。ネット競売はあらゆる個人に匿名で商品を売りさばく場を提供するビジネス。それだけに、構造上トラブルが起こりやすい。そこで警察庁は古物商を対象とした「古物営業法」を使い、ネット競売業者を警察庁の監督下に置くことを考えた。古物商は美術品などの盗品が持ち込まれる可能性が高いため、営業は警察庁による許認可制となっており、取引の報告など様々な義務が課せられている。ネット競売業者にも同じ枠組みを適用すれば、盗品などに目を光らせる態勢が敷きやすい。

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