インテリジェンス・ナウ
インテリジェンス・ナウ

イラクも見ている衛星写真 アメリカは「宇宙封鎖」へ?

春名幹男
執筆者:春名幹男 2002年10月号
カテゴリ: 国際
エリア: 中東 北米

「まだ何も決めていない」――ブッシュ米大統領は、イラク攻撃について質問される度にそう答えてきた。 だが現実には戦争準備は秘密裏に着々と進んでいる。アメリカはペルシャ湾岸に向けて武器や兵員を続々と投入し始めた、との情報が断片的に伝えられているのだ。 英インディペンデント紙によると、米海軍はこれまで三件、民間海運会社とチャーター契約を結んだ。戦車などの戦闘用車両やミサイル、弾薬などを大型貨物船で輸送する計画。さらに、英オブザーバー紙によると、カリフォルニア州のペンドルトン基地から二万人の海兵隊員が十月中旬に輸送される予定という。いずれも目的地は不明だが、イラク周辺の親米諸国であるのは確かだ。 米英両軍の特殊部隊がトルコのインジルリク空軍基地近くに出撃基地を設けたとの情報も流れている。そうした情報はどういうわけか、ワシントンが発信地ではなく、ほとんどがイギリスからの報道だ。 十一年前の湾岸戦争の時は、鳴り物入りで続々現地に兵員・装備が投入された。今度は、戦争準備はひそかに進められている。だが、いずれにせよ状況は酷似している。湾岸戦争の時と同様に、ゆっくりとしかし着実に現地への戦力投入が続いている。

この記事は役に立ちましたか?
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
この記事をSNSにシェアする
執筆者プロフィール
春名幹男
春名幹男 1946年京都市生れ。大阪外国語大学(現大阪大学)ドイツ語学科卒業。共同通信社に入社し、大阪社会部、本社外信部、ニューヨーク支局、ワシントン支局を経て93年ワシントン支局長。2004年特別編集委員。07年退社。名古屋大学大学院教授を経て、現在、早稲田大学客員教授。95年ボーン・上田記念国際記者賞、04年日本記者クラブ賞受賞。著書に『核地政学入門』(日刊工業新聞社)、『ヒバクシャ・イン・USA』(岩波新書)、『スクリュー音が消えた』(新潮社)、『秘密のファイル』(新潮文庫)、『スパイはなんでも知っている』(新潮社)などがある。
comment:0
icon
  • 記事の閲覧、コメントの投稿には、会員登録が必要になります。
フォーサイトのお申し込み
価値あるバックナンバー
注目記事ランキング
  • 24時間
  • 1週間
  • f
  • 新着
  • 高評価
  • コメント数順