「親欧米・親イスラム」政権トルコに拭えぬ懸念

執筆者:木辺秀行 2003年1月号
カテゴリ: 国際

トルコの支持を求めて、新政権に対する米国の積極的な働きかけが続いている。だがイスラム世界への絶好の橋頭堡となりうるAKP政権の行く末も、現実には決して平坦でない。イラク北部クルド人居住区への介入は現実化するのか――。[ドバイ発]アメリカが検討するイラクへの本格的な武力行使で、国際政治的にも軍事的にも役割が重視されるトルコに、大きな変化の波が押し寄せている。十一月三日に実施された総選挙では親イスラムの公正発展党(AKP)が躍進を遂げ、久方ぶりの単独安定政権の誕生につながった。 北大西洋条約機構(NATO)で唯一のイスラム国家であるトルコは従来、「東西の懸け橋」と自らの立場を位置付け、外交活動の柱としてきた。米軍によるイラク攻撃のシナリオが濃厚となるなか、アメリカ政府にとってもトルコの支持は欠かせない。十二月初め、ウルフォウィッツ米国防副長官とグロスマン国務次官がトルコを訪問したほか、十二月十日にはAKPのエルドアン党首をホワイトハウスに招いた。 トルコ・ジュムフリーエ紙のベテラン記者ムスタファ・バルバイ氏によると、米側はトルコに対し、一万七千―二万の兵力の国内駐留と、トルコの十カ所の空港、港湾の使用を求めているという。

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