米朝「チキンゲーム」は続く(6・了)「ICBM発射」と今後の北朝鮮の「出方」

7月4日、ICBM「火星14」の試験発射成功を喜ぶ金正恩党委員長 (C)朝鮮通信=時事

 

 北朝鮮は7月4日午前9時40分(日本時間)ごろ、北朝鮮北部の平安北道亀城市方峴付近から東方の日本海方向へ弾道ミサイル1発を発射した。韓国軍合同参謀本部は、ミサイルは約930キロ飛行したとし、日本政府もミサイルは約40分飛行し、日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したとみられるとした。

 米太平洋軍司令部は同日声明を出し、「北朝鮮のミサイルは日本海に落下し、全37分間追跡した」「北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)は、今回のミサイルは米国本土を威嚇するものではないと判断した」と発表した。その上でこのミサイルは中距離弾道ミサイルで、大陸間弾道ミサイル(ICBM)ではないとの見解を明らかにした。

カテゴリ: 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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