国際人のための日本古代史 (96)

「地政学」で見直すべき「稲作民渡来」の誤り

執筆者:関裕二 2018年3月7日
タグ: 中国 日本
エリア: アジア
関門海峡。 瀬戸内海の出口が狭かったことで、いくつもの歴史が生まれた (筆者撮影、以下同)

 

 最近、ようやく地政学の重要性が、一般にも認知されるようになったと思う。世界情勢を知る上で、もはや地政学を軽視することはできなくなっている。民族ごとの習俗や信仰の違いも、地政学と密接な関係がある。たとえば、日本列島には強大な独裁王がなかなか出現せず、長い間、「いくつもの地域の連合体」を形づくってきた。これは、お隣の中国とは、まったく異なる。理由は、地理と地形をみれば、簡単に割り出せる。

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執筆者プロフィール
関裕二(せきゆうじ) 1959年千葉県生れ。仏教美術に魅せられ日本古代史を研究。武蔵野学院大学日本総合研究所スペシャルアカデミックフェロー。著書に『藤原氏の正体』『蘇我氏の正体』『物部氏の正体』、『「死の国」熊野と巡礼の道 古代史謎解き紀行』『「始まりの国」淡路と「陰の王国」大阪 古代史謎解き紀行』『「大乱の都」京都争奪 古代史謎解き紀行』『神武天皇 vs. 卑弥呼 ヤマト建国を推理する』など多数。最新刊は『古代史の正体 縄文から平安まで』。
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