【短期集中連載】日韓「亀裂」の行方(1)ついに切った「通商カード」

日本による輸出管理強化以降、韓国では反日デモや不買運動が起きているが……(C)AFP=時事

 

 経済産業省は7月1日、半導体などの製造に必要な材料3品目の韓国向け輸出規制を同4日から強化すると発表した。さらに、安全保障上問題がない国に対して輸出手続きを緩和している「ホワイト国」から韓国を除外する手続きに入るとした。

 経産省はこうした措置の理由として、「日韓間の信頼関係が著しく損なわれたと言わざるを得ない状況」であり、「こうした中で、大韓民国との信頼関係の下に輸出管理に取り組むことが困難になっている」ことに加え、「大韓民国に関連する輸出管理をめぐり不適切な事案が発生したこと」を挙げた。

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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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