中国大陸の南に位置する熱帯の島、海南島が今、注目を集めている。台湾より一回り小さい同島はかつて広東省の管轄下にあったが、開発促進を目的に一九八八年に独立の省に格上げされ、全島が経済特区となった。 とはいえ、他地域との交通の不便さなどから発展は遅れ気味。同じく経済特区のある広東省深セン市と比べると、面積は十七倍なのに、二〇〇九年の域内総生産(GDP)は五分の一だ。 だが、国務院(中央政府)は今年初めに政策文書「海南国際観光島の建設・発展推進に関する若干の意見」を発表。観光インフラ整備などを通じて同島を二〇二〇年までに「世界一流の海洋島嶼リゾート地」に発展させるビジョンを打ち出した。
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