歳出削減を巡る議会共和党とオバマ政権の対立

足立正彦
執筆者:足立正彦 2011年3月7日
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

 歳出削減を巡る議会共和党とオバマ政権との対立が重要局面を迎えている。米議会上下両院本会議で先週成立した40億ドル規模の歳出削減を図る暫定予算延長法案にオバマ大統領が今月2日署名した。これで昨年12月のレイムダック会期中に成立した暫定予算の期限であった今月4日を目前にして、とりあえず今月18日までの2週間連邦政府機関が閉鎖される事態は回避された。だが、今年9月末までの2011会計年度(2010年10月1日~2011年9月30日)の歳出削減プランを巡りオバマ政権、民主党と共和党との間には依然として大きな隔たりがあり、今後の協議の前途は多難である。

 オバマ大統領は、歳出削減が米国の経済成長を損なわず、また、米国内の雇用創出や米国の国際競争力強化にとり重要となる教育、研究・開発(R&D)、インフラ整備といったオバマ政権が重視する分野への投資にも悪影響を及ぼしてはならないと訴えている。

 だが、これらのオバマ政権が重視する分野こそ無駄な予算であり、歳出削減が必要と共和党は主張している。そのため、民主、共和両党の有力議員らは今回成立した暫定予算延長法の他に、もう一度暫定歳出法の成立を図らなければならない可能性について既に言及し始めている。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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